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参加したプログラムがどんな感じだったか詳しく紹介。
でも、内容を知らずに参加したいっていう方はブログを見ないで行くといいかも。
今回は参加した体験談なので、あたる先生によって講義内容が変わる場合ありそう。
韓国に入国したら最初にすること
それは外国人登録です。
外国人は韓国を訪問する目的によって韓国に在留できる期間がそれぞれ異なります。韓国に入国した翌日から計算し、91日以上在留することを長期在留といい、長期在留者は入国後、必ず外国人登録をする必要があります。
移民者初期適応プログラムより(法務部出入国・外国人政策本部)2019年12月発行 94ページ
はじめて韓国に入国した際、ビザの種類によって在留期間が決まります。
移民者初期適応プログラムより(法務部出入国・外国人政策本部)2019年12月発行 94ページ
→短期ビザの所持者は入国日から90日以内の国内在留が許可され、外国人登録の対象ではありません。
コロナ前まではビザの申請が必要なかった観光ビザがこれにあてはまりますね。
長期ビザの所持者は、入国日から90日以内に外国人登録を申請しなければなりません。万一、90日以内に外国人登録を申請しなかった場合、出入国管理法違反として反則金が課せられます。
移民者初期適応プログラムより(法務部出入国・外国人政策本部)2019年12月発行 94ページ

ということで、2週間の隔離を無事終えたら次やることは外国人登録の申請!
なんだけども、もしできそうだったら『移民者早期適応プログラム』を受けよう~
メリットいっぱい!
早期適応プログラムを受けた後に貰える修了証は当日忘れずに貰いましょう。
これを持って、外国人登録の申請をすると滞在資格が2年間になります。
移民者早期適応プログラムとは何か?
“外国人登録をする前に参加するとビザの期限を1年から2年に延長することができる“
結婚移民者のための早期適応プログラムです。
3時間の講習を受けるだけで費用は無料です。
- 一年後にビザの延長手続きに行かなくていい
- 更新代が一回分節約できる
- 二年分のビザが貰えるので一年後に慌てなくていい
などのメリットがあります。
これは、行かない手はない。
ということで隔離が終わってすぐ予約。
こちらから予約できます。→→ 사회통합정보망
このプログラムは韓国入国後14日過ぎないと予約できなくなっているので、隔離終わってすぐに予約しました。
住んでいる地域ではこの講習をやっていなかったので、ソウル近くの地域で受けました。
電車で片道1時間半はかかるので、なかなか遠かったです。
近くで受けられる人はラッキー!
ちなみに人気のプログラムなのか、結構先の日程まで埋まってることがあります。
そういう時は家から近くではなく、通える範囲で予約できそうな所ですると早めに受講できます。
自分の住んでる区域じゃなくても、受講可能。
- 7月16日韓国到着/二週間の隔離スタート
- 7月30日隔離終了/正午12時から外出可能
・早期適応プログラムの予約
・外国人登録申請の訪問予約 - 8月10日早期適応プログラム受講 ✔
- 8月13日外国人登録の申請
無事に、講座の予約ができたら次は外国人登録の申請の訪問予約もします。
ハイコリア(Hi Korea)からできます
*こちらも急に行くのではなくて、事前にホームページで訪問予約が必要。
会場到着後の流れ
持ち物
- 受講証(事前にネットからプリント)
- パスポート
開催地の駅から歩いて10分~15分で会場に着くとおじさんが出迎えてくれました。
『テグ?』と聞かれ、
『大邱じゃありません』と返事をしたんですが、この時のテグは『タイ人?』の意味でした。
タイ人に見えないと思うんだけども・・まぁ、発音が似ていて間違えました。
入ってから綺麗なカフェみたいな所に通されて、まず検温。
適当に椅子に座ると若い男性が紙を持ってきてそこに必要事項を記入しました。
コロナに関する症状はないか、いつ入国したのか、PCR検査の結果などを記入。
今までコロナでこの講習がお休みだっただけに、また再開してプログラムを行う対策も徹底しています。
配偶者同伴で行くのが良い
皆さん、韓国人の旦那さんと参加されてました。
この日は、逆パターン(韓国人が女性)はいませんでした。
私は一人で行ったんですが、寂しいわ。
本当は二人で行きたかったけれど、平日なので配偶者は仕事。
一人でも大丈夫だろう!と思ったんですが
会場に到着した後、若いお兄さんに旦那さんは?と聞かれ、その後におじさんにも旦那さんは?と聞かれました。
あれ・・・?
一人でも受けられると思ってたんだけどダメだったのかな。
『一人だとダメですか?』と聞くとダメじゃないけど、本当は二人揃って受けるものだからね。
と言われました。
『申し込みの所にも配偶者同伴でと書いてあるはずなんだけどな~』
とおじさん言ってて、申し込みの時は彼にも手伝って貰って一つ一つハングル見てなかったのでよくわからない私。
だけど、まぁ(一人でも)いいよ~
ってことで、また、出戻って受けなおしてって言われなくて良かった・・とホッ。
本当は2人揃って受けないとダメかもしれないけれど、韓国は融通がきくところがあるのでそれでOKしてくれたのかもしれません。
だけど、受け終わった感想としては是非これから行かれる方は二人揃って行かれることをお勧めします!基本、二人で受けないといけないプログラム(おじさんいわく)だし、あとは一人に向けてではなく韓国人配偶者の方に対しても知っておいてほしい事があるからです。
どこの国の人が受講していたか?
この日はタイ1組、ベトナム2組と私でした。
メンターの人数も入れると3人+5人+2人で10人。
会場は広くないので、一度に沢山受講できないようです。
タイ人とベトナム人の方たちにも勿論それぞれ通訳のお手伝いさんがつきます。
近くの席に座って、旦那さん同士で交流しているのを見て
『すごくいい機会だな~』と思いました。
なかなか、他の国際カップルと会うって機会ないですよね。
私たち外国から来てる立場のことも少しは知って貰えるかな~なんて淡い期待もあったりします。
国別に通訳してくれる方がつく
さすが韓国の多文化政策充実してるな~と思ったのが
各国ごとに、通訳してくれるメンターがついてくれます。
予約した後に、メンターに連絡して手配しているのでしょうか。
メンターとは助言者、相談者のことです。
こんな短期間で手配できるのもすごいし、国別に通訳つけてくれるのも国から守られてる感があります。
私には韓国歴がかなり長いベテラン女性の方がサポートについてくれました。
会場に置いてあるお菓子を食べながら、アンケートを受けます。
『何か韓国で困ってることない?』と聞かれました。
韓国に一定期間住んだので、そこまで困ることってないなぁ。
あるにはあるはずだけど、急に聞かれてもなかなか出てこない。
う~~んとひねり出したのが、以下です。
- 地方都市在住なので、人と知り合って友達を作る機会が少ない
- 配偶者と関係が悪い時に、一人でできないことがあると無力だと感じる。
外国人あるあるでしょうか?
これはプログラム受ける方皆行うアンケートなので、事前に軽く考えておくといいと思います。
政策内容に少しでも反映されるかもしれません。
プログラムの内容

プログラムは約3時間です。
上のテキストが1冊貰えます。
中身は前半が韓国語、後半が日本語で書いてあります。
持ち帰れるので筆記しちゃってもOKですよ。
- 外国人登録
- 滞在期間の延長
- 再入国許可
- 社会保障制度
- 就業資格と範囲
- 永住資格の申請
- 家庭ごみの出し方
- 外国人関連機関の案内
- 社会統合プログラム
などその他
項目が多いので、全部は載せませんが上記のようなことを学びます。
講師の先生は韓国語で説明してくれます。
韓国語がわからなくても大丈夫。横でメンターが通訳してくれます。
講義内容がわからなくても、通訳がつくので大丈夫ですが
ある程度韓国語がわからないと、その会場まで辿り着くのや会場のスタッフとの意思疎通は難しそうです。
本当に、韓国に来たばかりで韓国語に自信がない人はやはり配偶者と一緒に参加されるのが安心。
夫婦生活をうまく送るために

三時間目が今回のプログラムの要なのではないかと思います。
実際に、何故この初期適応プログラムができたかと言うと、以前は国際結婚した方たちの問題が多かったそうです。様々な問題のうち、家庭内暴力も含まれます。
3時間目になると先生が交代します。
奥さん(日本人配偶者)の気持ちに寄り添おう
*今回は日本人の男性配偶者が不在だったので、日本人=奥さんと言います。
先生も韓国人配偶者=旦那さんと言う風に話していました。(実際は韓国人男性×外国人女性の組み合わせが多い為)
*逆に男性が日本人の場合は、ひっくり返して考えてみて下さい。
入って来て先生はまず画面を見せながら説明。
画面にうつる映像は韓国で行ける多国籍を感じられる場所です。
『結婚の為に、韓国に来た奥さんたちが一番恋しいのは何かというと、故郷を思う気持ちよ』
無条件に、いつも故郷を思うものだし、帰りたいの。
『旦那さんは奥さんの気持ちに寄り添ってあげて、こんな所に連れていってあげるといいですよ~』
と遊びに行ける異国情緒溢れる観光地を紹介してくれました。
その後、更に続けます。
韓国に来たお嫁さんたちが来て一番辛いのは何かと言うと
喧嘩をした時に、夫(韓国人配偶者)に自分の国に帰れと言われること
これは、同じ国同士で結婚してる場合でも言われたら辛いと思います。
だけど、国際結婚は故郷から離れてるのでもっと染みるんじゃないでしょうか。
家族や友達、自分の故郷を離れて配偶者の為だけに韓国に来たのに、喧嘩をしたからと言ってそれを言われたらかなり悲しくなりますよね。旦那さんだけ見て韓国に来たのよ~
言っちゃダメ!絶対に。
とおっしゃってました。
実際にこの授業をしている先生は、多文化と深く関わっていて相談にものっていると思われるので先生の言葉はかなり共感しました。女性目線で言ってくれるのもありがたかった。
ここで、旦那さんたちの耳に多少なりとも入ったのではないでしょうか。
見え方が違うことによって変わる絵
“違う”と”間違ってる”の違いは何だと思う?
という質問もされました。
有名なウサギの絵が出てきて、何に見えるのか質問。
カモに見える人もいれば、ウサギに見える人もいる。
続いて、有名なおばあさんの絵が登場。
おばあさんにも見えれば、女性にも見える。
この時、何が言いたいかと言うと
同じ絵でも人によって、見え方が違うということ。
だけど、それは間違っているのではなく、ただ見え方が違うだけ。
ということです。
私はこの時に先生が言いたかったことは、同じものでも見え方によって違う。人によってそれぞれ意見が異なる。
→夫婦一緒に仲良く生活していくためには、お互いの意見を尊重しながら生活していくことが大事
だと受け取りました。
対話をする時の態度についてのシュミレーション

いいな~と思ったのがもう一つ。
夫婦ペアになってやったシュミレーションがあります。(私の場合はメンターと)
- 聞き役と話し役にわかれる
- 3分間、話し役はひたすら話続け、聞き役は3分間、聞き続ける
ただし、聞き役は目を合わせたり体を話し役に向けてはいけない。耳だけ聞いて、態度は聞いてないようなふりをする。(携帯を見ながらや、イヤホンで音楽を聴きながらなど) - その後のテストでまた3分間やるが、今度は目を合わせ、相槌をうち、体を向かい合わせてやる。
私は前半、聞き役をやり、後半は話し役をやりました。
はじめの3分間は長く感じて、後半の3分間はあっとゆーまに感じました。
相手の態度によってこうも時間の流れの感じ方が違うのに驚きです。
これは普段、話を聞く時に何かしながらやってる人が、無視される側を経験するのが効果がありそうです。
うちは、男性のほうがよく携帯見ながらうんうん言ってる気がするのですが、皆さんのところはどうでしょうか?
先生のお言葉
3時間目の先生が言っていたのが
『昔から外国人のパートナーが結婚して韓国に来ると
韓国語を勉強して、韓国の文化や習慣を学びなさいと言われていました。』
『外国からお嫁さんを貰ったからと言って、一方的に相手に合わせて貰うんじゃなくて旦那さんたちも相手の国の言語や習慣、文化を学んで理解することが大切ですよ~。お互いに理解することが大事なの』
ベトナム人の奥さんがいるのに、ベトナム語ができない旦那さんを見つけては
是非ベトナム語を学びなさい~なんて言ってる先生、素晴らしい。
同じ国の人同士でも、育った環境や背景が違って考え方も違う。
国際結婚は生まれ育った国が違う時点で、習慣や文化の違いに戸惑うことも多い。
お互いに学ぶ姿勢が大事・・ということですね。
外国人が結婚で韓国に来る立場側の気持ちをこんなに公的機関が代弁してくれる機会なんてそうそうないんじゃないでしょうか?かなり貴重です。
だから夫婦で行くのをこの記事ではおしてます。一人で行く、二人で行くの違いで夫婦関係に大きな変化が起きるかはわからないですが個人的には考える良いきっかけになると思いました。
他にもテキストに沿っても行われる部分もあります。
最後に、一人ずつ名前を呼ばれて修了証を貰ったら帰宅です。
これを忘れて帰ってはいけません!せっかく来たのですから大事なものはGETしましょう。
まとめ
先生方の素晴らしいお話もあり、やっぱり二人で行けば良かったな~と若干後悔してます。
早く外国人登録がしたかったので、さっと行って来ちゃいましたが少し待てば良かった。
配偶者には外国人が韓国に到着したらやるべき手続きも含めて学んでほしいから、一緒に受けて欲しいな・・と後から思いました。
今回のプログラムの内容は外国で慣れようとしているパートナーを少しでも理解するいい機会になるものでした。

実際にブログなど見ると一人で参加されてる方の体験談もありました。
私は一人で行ったので、共感しまくりでした←
最後に、受講の修了証は忘れずに受け取って下さい。
外国人登録申請の時に必ず一緒に提出しましょう。